NARRATIVE

闘病日記と化した雑記です。

Venus

 

 

 

 

針落とす瞬間の緊張。

きみがよく聴いていた音楽を今、垂れ流す。

繰り返せるのはこれだけで、現実は突き進む。

 

 

 

 

‪あの場所にはもう2度と行きたくないけれど、

あのひとにはもう1度会いたい。‬



 

 

掌の皺を増やして呼吸をしている。

未来なんて知らなくていい。

過去を占ってくれよ。わたしは正しかったか。

おかした罪をかぞえる日々はおしまいにしたいのに。

 

 

 

時々、声が聞こえる。

「破滅的でもあなたを愛するから頼ってね。」

と、栓を抜く音が聞こえる。‬

 

「のもうよ」って、

またわたしじゃないわたしの名前で呼んで。

 

 

 

 

今日も好きじゃない人と喋ったよ。

こんな日は手を叩いて大声で笑い飛ばしてよ。

 

 

 

 

お互いの琴線に触れる曲を歌いあった、

あの頃がひどく懐かしい。

そりゃ会えるんなら会いたい。

貰ったハンドクリーム、まだ使い切らないから。

 

 

 

 

きっと今も泣いているんだろう。

電話越しにしか知らない。

直接見られなかった涙は今どこに流れているんだろう。

わたしの周りには音楽しか流れない。

 

 

 

 

 

美しいきみの周りに群がる人々を、

全員瓶で殴ってかち割ってしまいたかった。

わたしの他に誰ができただろうか。

今もひとりであの場所で戦っているのか。

だとしたら。

 

 

 

 

 

 

 

 

ダンサー・イン・ザ・ダークのままでいい。

 

わたしはわたしの夜でたたかう。

あの日酩酊して一緒に見た朝日が待ってる。

 

だからその日までどうか

きみの精神の糸が切れませんように。

 

 

 

 

 

 

 

 

いつまでも大きな瞳で

大丈夫な日の私だけを

見つめててよ

きみだけがアイドル

 

 

 

 

 

 

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