NARRATIVE

闘病日記と化した雑記です。

こんな人生に意味はない

 

 もうやめにしよう

 

人生にはたくさんの希望があると思っていた

わたしには才能があるんだって

信じられる時代が確かにあった

 

でももうやめにしよう

 

固く握りしめた手を開いてみたんだよ

見たんだ 見てしまった

そこにはなんにもない

なんにもないんだよ

 

わたしにはなにもない

 

扉の前に立っているんだろう

恨んでいるんだろう

たくさんの亡霊の気配がする

今もそこにいる

 

夕立がきて

また日が差して

夜の帳が守ってくれる

ずっと夜と対話しているんだ

夜は鹿の姿であらわれる

 

でもまたイカロスに誘われる

乾かしたくない

木の洞みたいな2つの穴を直視して

笑わなくちゃいけない 

考えたことがある?

 

ずっと同じ湖の周りを

ぐるぐるぐるぐる

車に乗って走っている

最初は楽しかったよ

でも今はなにも感じない

クソみたいな群青

 

気もち悪いんだよ

ぜんぶ気もち悪いよ

祝福したい

優しくありたい

けれどだめなんだ

もうだめだ

終わってしまう

 

なにと戦っているのだろう

毎日 毎晩

眠れない日々に

思い返すのは

もう今はいない

現実だったもの

そのすべて

 

いいかい

 

わたしにそんな価値はない

わたしにはなにもない

わたしに生きていていい理由がない

 

そうなんだよ

こんな人生に意味はない

あなただってそうだろう

 

それでも愛さずにはいられないんだ

 

じぶんを

たにんを

せかいを

 

こんなに惨めなことがあるか

教えてほしい 助けて

 

 

優しくありたい

磨り減っても 磨り減っても

悲しい物語なんか誰も聞きたくない

消費しやすいものだけが愛される

 

美しさの裏になにがあるかなんて

誰にも気づかれずに

花瓶には枯れていく花だけが佇む

 

これが真実だとしても

愛だけが燃えている

生きる限り 生きる限り?

続くのだとしたら

 

消えてしまいたい 燃え尽きたい

それでも生きてしまう

生きたくなるほど人生は美しい

 

 

お願いします

 

神様

 

手を引いて

振り向かせないで

わたしを導いて

 

優しい目

 

未練なくいかせて

 

 

 

2020/09/06