NARRATIVE

闘病日記と化した雑記です。

ジョニ・ミッチェル『青春の光と影』 和訳

和訳というよりただの意訳ですが……改めて素晴らしい詩だと思い、個人的な解釈を含め訳してみました。2022年の復活ライブの映像もとても美しかったです。 Joni Mitchell – Both Sides Now (Live at the Newport Folk Festival 2022) [Official Video] - YouTu…

ねむれないよるに

あ、ねむれないよるだ。 なんて久しぶりなんだろう。20代の前半まで、それもごく最近まで、朝方まで寝付けないのは当たり前だったのに。すごく戸惑っている自分がいる。 先週も自殺企図を起こしかけた。考えてみれば馬鹿らしいことだ。自殺したところで何も…

* この記事は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)について触れています。 悲しみや恐怖に飲み込まれると、限りなく落ちていってしまう。 終わりのないフリーフォールのような、一番怖いと思う瞬間が、ずっと続いていく感覚だ。なにかのきっかけで起こることも…

祈り、祈り、祈り。

アフォリズムもどき散文集。 (随時更新) ・・・ 知人から突然電話がかかってきた。長年認知症を患われていたお母様が、昼頃亡くなられたという知らせだった。相談に乗っていた時期もあり、久しぶりに少しだけ、思い出話をした。通話を切る直前、知人が「どん…

どこまでも神秘的な

不思議な夢を見た。 わたしは寂れたアパートの一室に住んでいた。恐らく20代前半に過ごした、ガタガタと、忙しなく鉄道の音がする部屋だった。 隣の部屋から男がやってきて、無作法に犯された。わたしは『ああ』と思った。今度は失敗したくない。流れ作業の…

better late than never!(「永遠にやらないよりは遅れてでもやった方がまだ良し!」)

『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』を、読んだ。 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 (サンクチュアリ出版) | Jam, 名越康文 |本 | 通販 | Amazon 結果として、タイトル以上の感動はなかった。この言葉に出会った時の衝撃と、腑にズドーン…

演劇のない夏

お引越しをしたい。 人が嫌だ。 多少不便でも構わない。 あまり人の気配がしない場所に住みたい。 演劇が痛い。 もう演劇に関われない自分も。 演劇をやれている人々も。 痛みが走ってとまらない。 やはりわたしは演劇を愛していたんだな。 夏だ。 演劇のな…

はじめての幻聴

悪夢から目が覚めても、その夢の声が続いていた。 恐怖を感じた時は、すぐに調べて仮説を立てるようにしている。おそらく、これは幻聴と呼ばれるものである。インターネット曰く、よく見られる症状らしい。少し安心した。ありがとうインターネット。 動悸が…

眠りはあらゆる傷を癒すのだろうか?

傷ついた時は、なかったことになるまで眠る。 これが私の処世術だった。 そうすることで、大概の傷は眠りの向こう側で癒えた。 多い日は18時間も眠ってしまうことがあった。 母からは、仮死状態のようだと言われた。 眠りは神秘的だ。 皮膚も、病も、目が覚…

わたしは自分の言葉に救われている。 だからわたしは生きる価値がある。 おわり。

海のそばで生きる。

自傷行為というものを考える。 自らを、自らによって傷つける人は、このように主張する。 『傷を目撃することで、生きている実感がある。』 わたしは自傷行為をしたことがない。 正確にはできなかった。勇気がないから。 中学生のころ、カッターで薄く手首を…

血が吹きだす。 記憶の断片から。 文字の先っぽから。 そして、あの朝がやってくる。 何度でも繰り返し訪れる。 たったひとつの言葉によって蘇る。 誰か止めてくれないだろうか。 誰が止められるのだろうか。 強烈な、あまりにも強烈な吐き気。 自分の身体が…

4月の雑記

今日はずっと原田真二の『タイム・トラベル』を聞いている。 おそらく、六時半の段階で、約三十回目のタイム・トラベルだ。 うつくしい、耳触りのいい音と言葉を求めている。 あまりにも疲れたので、自分の文章のなかで呼吸をしたく思う。 こんなものに意味…

『いのり』について

マグカルシアター参加作品 ヒカル×劇団天の河神社 合同公演「いのり」「静寂の街を抱きしめて」 無事、終演しました。 自分にとって、かけがえのないものを生み出せました。誰一人代替不可能です。代わりはいません。 『いのり』という作品について、鈴木さ…

イヤホンをなくした世界

イヤホンをなくしてから一週間が経った。 泥酔してポケットから転げ落ちたのか。それとも、どこぞのお店にでも置いてきたのか。分からない。 そういえば、元々常用していたイヤホンを、酔っ払ってなだれ込んだ友達の家に置いてきている。先にあちらを取りに…

居酒屋にて。

その人が餃子をテイクアウトする背中を見ていた。どうしてそんなことをするのか、理解ができなかった。一緒に飲んでいて、そんなことする人、はじめてだった。 「持って帰るんです」と、照れたように笑っていた。その隣に座っているみたいに置かれたプラスチ…

理解には遠く及ばない雑記

「駆け引き」の意味も知らない人々が、誰かと幸福になりたいと嘯く街中で、わたしはひとり、心底、君に会いたいと思う。君に会って、この耳に流れ込む雑音が、この目に映る無造作な、あまりにも無造作な崩壊が、すべて消え去ればいい。安い酒が悲しみの身代…

二代目はクリスチャン

言葉にならない。錦糸町までの帰り道にある吐瀉物は、わたしのものだ。あまりにも烈しい感動によって嘔吐してしまった。こんなこと生まれて初めてだ。マスクがいろんな液体でベチャベチャになった。 稚拙な言葉で語りようもない。 でも言葉にしないと死にそ…

こころが煮こごりになっても

肋骨の隙間に愛が挟まってとれない どうにも不在のなかに存在があるようだ 痛みが味覚のない過去を知らしめる 自分の耳からしか心臓の鼓動は聞こえない ここからじゃ見えない 遠くから慣れ親しんだ闇がみている 指先から後悔が錆のようにひろがる もうすぐ唇…

お別れの向こう側から

愛犬との闘病生活が、突然に終わった。 その知らせを、私は外出先で受け取った。電話をかけてくれた妹は、なんだか落ち着いた口調だった。テレビ通話に切り替えて遺体を確認しても、それは現実味のない風景だった。どこも動いていないのだけれど、お腹が上下…

芥川だって35歳まで頑張ったんだから

愛犬が癌になった。 いま、余命宣告を受けている。 でもまだ生きてる。 わたしは独特な言語感覚をもっている。 さんざん指摘されたので、事実なのだろう。 それは今より昔の方がよっぽど酷かった。 だから、言葉のいらない動物には随分癒された。 はっきりい…

詩にも満たない③

水平線の光を目指して歩けば歩くほど 浅瀬で溺れるような感覚がある どうしていつも上手くいかないんだと 泣いているあなたが見える深夜に 撫ぜる権利をもたぬわたしと 遠慮ない無礼者に囲まれるあなたが見える海岸に ほんとうの共感者は静かに見つめている …

鯨と僕 (変わっていくということ)

自分だけが毎日、毎朝、違う人間として生まれ変わっている気がする。 これは1人で目覚めた時だけ起こる。 隣に人間が寝ていると、なんとなくその人の認知に合わせた形として振る舞っている。 けれど、サメのぬいぐるみを抱きしめて目を開くと、「わたし」は…

横浜美術館「トライアローグ」に寄せて

横浜美術館「トライアローグ」 ド頭にお目当てのピカソが展示されていて驚いた この3作品の中では、画像左上の作品が見たかったというのもこの作品は、いわゆる「青の時代」のものだからだ ピカソは、1901年に、親友の死を経験するそれは親友が呼び寄せたパ…

不眠症と僕

僕は不眠症だ。 高校生頃には睡眠障害に悩まされていたように思う。 いや、正確にはもっと前かもしれない。中学受験をしたあたりで、プレッシャーと不安から寝つけなくなった。そう考えると、人生のほとんどを不眠症と生きているのだ。 どうせ携帯をいじって…

Étude op.10 nº3

昨日手紙を出した彼女に今日会った 真摯に綴った言葉は 今日の行動で嘘になった だったら初めから肉体なんて 存在すべきじゃない 精神だけでやりとりをするべきだった けれど肉体がなければ言葉は生み出せない 出会いもなかった こんな矛盾を抱えて生きてい…

レンジで出来る! 祖母のローストビーフ 虎の巻

我が家のお正月は、毎年祖母が秘伝のローストビーフを焼いてくれます。これがとても美味しい! 例年楽しみの一つです。 ですが、祖母ももう御歳76……。 だれかが引き継がねばなりません。 そこで、ここは長女のわたしが、 人肌脱ごうじゃないか! というわけ…

空転する人生について

久しぶりに言葉を連ねようと思って、空き時間にずっと書いていた記事を誤操作で消してしまった。でも、内容はむちゃくちゃ暗かったから消えてよかったんだと思う。その調子でいこう。 大抵のブログは、自分の経験を切り売りしている。自分の思考ではなく。だ…

こんな人生に意味はない

もうやめにしよう 人生にはたくさんの希望があると思っていた わたしには才能があるんだって 信じられる時代が確かにあった でももうやめにしよう 固く握りしめた手を開いてみたんだよ 見たんだ 見てしまった そこにはなんにもない なんにもないんだよ わた…

日記 8/13まで

公演が終わった。怒涛。 あー。 ありがとうございました。 感想とか、まとめるのは後にする。 池袋に少しだけ詳しくなった。 疲れ果てて、記事を書く気力がないので、ここ最近の写真と一緒に、ダイジェストでお送りします。時系列は適当。 (空き時間に一緒に…