私について⑦
「あなた人付き合い向いてないよ」
うん。その通りだな。
心の奥で深く頷いた。
何度も言われた言葉だ。
その度に思う。
「そんなこと言われて相手がどんなふうに感じるか分からないお前の方が人付き合い向いてないんじゃね?」
……ああ、向いてない。
私は人付き合いが苦手だ。
自分の幸せを願えば誰かを蔑ろにする。
光があれば影がある。
アンフェアな世界をどうやって生きていけばいいのか、未だにわからない。
結局独善的な人間が一番楽なのか?
だとしたら、そんな世界は悲しい。
自己防衛の主張で言い返しても仕方ない。
甘んじて受け入れるしかない。
自分が傷つきやすいなら、他人もそうなはずだ。
私は私の傷を他人と共有したいのだろうか。
実践と経験から得られることが全てか。
結局わたし自身が未熟なだけで、何も捉えられていない。無知であるということは、罪なのだ。いや、罪になりうるのか。
いずれ治癒したらいいと思っていた傷の負債がたまっている。心の奥でドロドロ、マグマのように黒い熱が精神を焦がす。
苦味を味わえないのは、私が子どもだからだ。
自分の言動が嫌いだ。
私の価値は私が決めたい。
なのに私は私を誇れる自分にしてくれない。
だめだ、許せない。
そうだ、私は私が許せない。
うん。
今日も眠ろう。
大丈夫だ、人はいずれ死ぬ。
明日にはまた死に近づく。
その思いで生きられる人間もいる。
眠っている人は、その人なのだろうか。
意思のない魂の眠りは、死んでいるのか。
ならば、わたしはきょうも眠りたい。
ねむろう。